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性能よりコストを優先するのも技術革新。

                    2017年12月24日

時事ネタ:地味にスゴい日産の「VCターボ」 エンジン100年の歴史でも特筆の「可変圧縮比」とは

可変機構構造エンジン動画

まるでZガンダムの脚部可変機構のよう…スゲーな。

ただね…今回の技術革新は確かに素晴らしいんだけど…。
方向性がピンズレで終わると考えられる。

実際問題…生産方式でのコストダウンと普及率というのは市場占有率(シェア占有率)がハンパなくメリットも大きいのが特徴。

今回の日産技術の飛躍的革新は実は製造コストやメンテナンスという面においては利益が非常に乗り難い結果に終わりそう。

その具体的な実例が過去に幾つかある。

○ AK-47(通称カラシニコフ)
○ HONDA 50ccバイク(スーパーカブ)
…等がソレに該当する。

双方とも構造が非常にシンプルで世界販売数がギネス級のヒット商品である。

それ故にコピー商品が数多く出回る程だ。
昔、本田技研工業の本田宗一郎氏の有名エピソードで社員が『こんなにシンプルな構造にしたら壊れないし、真似されませんか?』と販売戦略を危惧した言動に本田氏は一言…

『そりゃ素晴らしい事じゃないか!それは世の中ウチの商品ばかりになるという事だ!』と満面の笑顔で答えたという話は有名。

俺は基本、製造業出身者だから良く解るんだけど…製造ラインでのコストカットってのは幾つか方法があって。

○ 部品数は少ない方が生産精度が向上するしコストが減る。
○ 部品は兼用化されるとコストが減る。
○ パーツ数が少ない製品機器は故障し難い。故に故障クレームが少ないとメンテコストが激減するし、クレーム数やコールセンター等の業務コストも同時に減らす結果に繋がる。

ちなみに昔トヨタ車両で[ サイノス ]っていう小型コンパクトスポーツカーがあったのだが、コレが製造面から見ると非常に優れもので主・副・補助部品に至るまで多くの割合で他の車種との兼用可能なもので構成されていたの。

だから故障はし難い・製造コストは安い・修理メンテ等のパーツ取り寄せは簡単・しかも壊れ難いという珍しい車種だった。

当時の女性は割と好んで購入していた傾向もあり、物持ちの良い日本人にとっては若者向けの超優良車種だったわ。

男性には不評だったけど基本的に男性って生き物は自己顕示欲が比較的高いから背伸びしてでも[ 他人と違う事をしたがる ]ので大衆車にはあまり手を出さなかったのも要因。

しかも時代はバブル期だから仕方ないとはいえサイノス車は売れに売れた。

たまーに現在でも中古車が出ているけど部品取りや状態が良いものも流れていて割と人気である。


さて…話は戻るが今回の日産技術革新をヨソに現在製造コストという面においての技術革新としてテスラ社が上げられる。

この車メーカーが優れているのが上記の製造コスト条件に沿った技術革新を実現しているという点。

それはパーツ数を限定し、オートメーション化による人為を製品に交じらせない生産方式という点にある。

上記の条件を考えればどれだけ凄いことか解るだろうか?
コレは上記に挙げた2つのヒット商品の再来とも言われる。

不思議な事に製造コストを減らすと低賃金で人が雇えるのだ。
人間って生き物は労働コストが低いと低賃金でも満足する傾向が強い。

しかも高い収益性を見込める。
電気自動車ってユニット構造という単体ユニットの組み合わせなのでユニットごとの自動生産ライン構築も可能であるし、最も素晴らしいのは電気部品の最も大きな特徴であるアップグレードは出力系と補助形のユニットに依存するから内燃機関よりは複雑化し難い点にあるの。

解りやすくするとモーターや基盤等が分かり易い。
モーターの出力はコイルの巻き数により出力が変化する。
モーターケースにゆとりを持たせておけば容積は同じでも能力を変えられる。

電子基盤に関してはPCが良い例だろう。
積み込むCPUの種類で能力をアップグレード可能だし、不要であればダウングレードすれば良い。

あとはフレーム強化と電力の確保だけ。
つまり出力向上分の耐久性技術とバッテリー技術さえクリアしてしまえば何とでもなる。
そんな中でフレーム強化は新素材や素材構築技術で既にクリアーしている…だから問題は電力の確保かな?

ココまで説明して『…それはないな。』と思っている人は最早先見の明すらないと考えた方がイイ。
実際にコレに気付いたメーカーは動いている。

関連検索:○トヨタ パナソニック 提携

俺は昔、製造業に所属してトヨタ生産方式のJIT方式プロジェクトを鉄鋼関係で目の当たりにしてきたけど、それでも時代は人件費の限界値を向かえているのは明白。

すると後は人件費コストを下げるには自動化というオートメーション生産で賃金に見合う労力コストを削減するか、完全に人間を排除するしかない。

そうなるとリスキーなパーツ数の多い内燃機関技術向上はかなりデリケートな商品であり、性能が良くてもメンテナンスがし辛いのはかなりのデメリットでしかない。

ソレならば高級志向にしているフェラーリやランボルギーニ、アウディ系の方針にするべき事だろう。

大衆は目先のコストや低燃費に主流が移り変わっているのに日産の技術革新はピンズレという事になるのが明白。

もしこの素晴らしいエンジンが…

壊れない・自動生産可能・メンテフリーのトリプルパンチであればこの状況を確実にひっくり返せるのだけどなぁ…。


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